ミノウラMD640のZwiftレビュー
ミノウラのサイクルトレーナーMD640を2年半(約45,000km)使いました。固定ローラーとの違いやZwiftとの相性など、買う前に知っておきたいことをご紹介します。
ミノウラ MD640 のおさらい
ミノウラのMD640は「静かな固定ローラー」という位置づけのトレーナーです。
つまり、
- 固定ローラーでは静音性が心配、
- でもスマートトレーナーは高すぎる!
という方向け(わたしです)。
主な特徴は次の通り。
ミノウラ公式サイトより抜粋
- ダイレクトドライブ
- マグネット負荷
- 7段変速手動リモコン
- 免震加工アジャスター脚
- 静粛性の高い「神楽専用リブベルト」採用
Zwiftで登りになっても下りになってもペダル負荷は変わりませんが、手元のダイヤル調整で代用することは可能。
免震加工アジャスターというのは、特別な機構が備わっているのではなくゴム製の脚のことです。高さ調整ができるのと、ゴム製のおかげで免震ということなのだと思います。
静音性については以下の記事で↓
対応しているスプロケットは、シマノの8~11速(130-135mmのクイック式、もしくは12×142-148スルーアクスル式)の自転車に対応しています。700cのクロスバイクやロードバイクならほぼ大丈夫(ミニベロはハブ高さが合いません)。
次に負荷の強さについてです。
何ワットまでの負荷に対応?
公式HPには、以下のように記載(一部を抜粋)があります。
速度 | 負荷3 | 負荷4 | 負荷5 | 負荷6 | 負荷7 |
---|---|---|---|---|---|
20km/h | 38 | 59 | 99 | 119 | 145 |
30km/h | 76 | 115 | 173 | 218 | 258 |
40km/h | 142 | 181 | 275 | 333 | 389 |
50km/h | 215 | 272 | 412 | 474 | 540 |
60km/h | 281 | 336 | 512 | 584 | 601 |
正直、よく分からない(汗)。
実際に乗ったパワー感はこちら↓
ギア | 負荷4.5 | 負荷5 | 負荷5.5 |
---|---|---|---|
52-23 | 160w | 200w | 230w |
52-21 | 190w | 230w | 260w |
FTP230wなら、よく使うのはこの辺りになります。ギアを52-19,17,15,…と上げていけば、さらに負荷は重くなります。
ちなみに、ミノウラMD640の負荷は走り始めは重く、徐々に軽くなります。ネオジウム磁石は熱に弱いのでそのせいでしょうか?
なので300w以上で漕ぎ続けられる人にはあまりオススメできない。負荷が軽くなりすぎる可能性があります。
上の表の補足ですけど、負荷4.5や5.5と書いてあるのは中間負荷があるからです。カタログでは7段階の負荷とありますが、それぞれの間に中間負荷があります(説明書には13ステップと記載あり)。
最後に、最大何ワットまで計測できるのか?という疑問があるかと思いますが、MAX800wの筆者では計測不可。ケイデンス次第では1000w以上の負荷になるかと推察します(未確認です)。
Zwiftで使った感想
Zwiftでが気になる点がいくつもあります。
自動で負荷は変わる?
変わりません
左右に振れる?
振れません
実走感はある?
ありません
ライバルの気配や息づかい、変速音も聞こえません!追い風や向かい風もありません!
あくまでバーチャル。
一方で、バーチャルならではの楽しみがあります。例えば、
- 信号がない!!
- 自己ベストのゴースト(マリオカートみたいな)が出る
- セグメントタイム/ランキングは自動集計
- キツイワークアウトも沢山
- グループライド、レースは毎日開催!!
鍛えるもよし、交流を楽しむのもよし、外国勢と競うのもよし。
日々走っていればそのうち友達もできて英語も学べますよ。
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定期的なメンテナンス必要
電源もいらないシンプルな構造のMD640ですが、実は定期的なメンテナンスが必要です。
- テンションベルトの調整、
- 手動ダイヤルのワイヤ調整
です。この点については別記事にまとめました↓
MD640とスマートトレーナーの違い
10万円を超えるようなスマートトレーナーとの違いは、
- ペダルの重さが自動で変わらないこと
- ERGモードがないこと
- パワーメーターが内蔵されていないこと
です。
負荷は手動調整
MD640の負荷は自動では変わりません。Zwift中に登りや下りに差し掛かっても、ペダルの重さは変わらず。目をつぶっていたら登りも下りも分かりません。
登りで踏み込んでくるライバルについていくには、
- MD640の負荷ダイヤル調整
- 自転車のギア変速
- ケイデンスを変える
のいずれかが必要です。
2と3は実走と一緒。違うのはダイヤル回す(斜度に相当)ことだけ。
登りやアタックならMD640のダイヤルを1~2段アップ、集団内の速度調整ならギアとケイデンスで微調整、ラストスプリントはダイヤルで2段~3段アップという使い方になります。
ERGモードがない
ワークアウト中の負荷も自動では変わりません。例えば180wで5分、240wで5分とか指定されたら、ケイデンスやギアを駆使して自分で出力を調整し続ける必要があります。
結構、難易度高いです。240w指定だと、どうしても220~260wあたりを無駄にウロウロしてパワーロスする。スマートトレーナーは自動調整なのでペダリングに集中できそう。
パワーメーター非内蔵
そしてパワーメーター非内蔵です。付属のスピードセンサー(ケイデンスセンサーにも使えるもの1つ)でもZwiftできますが、パワーメーターをおすすめします。
この理由は正確性と信頼性です。
Zwift世界ではスピードセンサーに対する評価が大変低く、公式データとして扱ってくれません。
MD640とタイヤローラーの違い
MD640とタイヤローラーの最大の違いは、後輪が必要かどうか?です。
フライホイールを回すのか、リアル後輪を回すのか。走行感でいえば後輪を回す方が有利でしょう。
MD640 | タイヤローラー | |
---|---|---|
いい点 | タイヤかすゼロ ダイレクトな走行感 | 安価 後輪を回す走行感 |
デメリット | 要ベルト点検 高価 | タイヤ消耗/パンク 要空気圧点検 |
いずれにしてもパワーメーターは準備した方がいいです。
耐久性について
2022年1月に購入してあっという間に3年が経過。走行距離は約45,000kmと地球一周はクリアしました。
随時、ベルトやワイヤー調整は行う必要はありますが、これまでのところ不具合はありません。油切れでキーキー異音がすることもなく、購入当初と変わらずに使えています。
以前使用していたタイヤドライブのエリートQubo Fruidは約33,000kmで寿命となりましたので、それと比較しても耐久性はあると言えます。
まとめ
ミノウラのMD640を約3年間使った感想をご紹介しました。地球2周目に突入していますが、今のところ順調です。
シンプルな構造ゆえに丈夫そうなので、2周制覇を目指して漕ぎ続けます。
- 自動負荷なし
- シマノ・スラム:8/9/10/11sに対応
- 保証期間1年
- 定価:64,900円
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