Garminのバッテリー劣化問題、7年モノの現状報告と延命について

Garminのバッテリー、減りが早くなってきた?
劣化している?
何年か使っているとふと気づくときがやって来ます。
あと何年くらい使えるのだろうか?
大事なレース中、あるいはロングライド中に想定外の電池切れ!なんていう最悪な状況は避けたいものです。
すべてのGarminユーザーが気にしておくべき、バッテリーの劣化問題。
この記事では、
- 7年使い続けているGarminウォッチのバッテリー状況を検証、
- 現状どれくらい使えるのか?
- バッテリーを長持ちさせる設定や保管方法
- 電池交換について分かったこと
をご紹介します。
大事なGarminのバッテリー劣化防止・延命にお役立てください。
7年目:バッテリー持続時間はカタログ値の約半分

Garminウォッチ「Vivoactive3」、公式HPによりますとGPSモードで最大11時間とあります。
後ほど詳しくご紹介しますが、7年使用した個体を検証したところ、最大5時間40分程度(=カタログ値の約半分)でした。
実際には、購入当初でも最大8時間程度だったと記憶していますから、それと比べると3割減になります。
ところで、Garmin公式サイトにはバッテリーの劣化目安が公開されています↓
通常の動作条件下では、ForeAthlete、Edge、およびvivoシリーズデバイスのバッテリーを例に上げると、数年間の頻繁な充放電サイクルの後、元の容量の約80%になるはずです。
Garmin公式サイトより
筆者の個体は購入当初から約80%だったので、少なくともアタリではなかったよう・・・使用状況に大きく依存しそうですし、個体差も大きいのでしょうか?
気を取り直して、次の章では実際に検証した様子をご紹介します。
バッテリーの持続時間の検証
検証は100kmのサイクリングで行いました。

Garminウォッチをフル充電してから自転車で100km走り、途中と走行後のバッテリー残量を調べました。
日時は2024年9月、気温35℃前後の残暑厳しい日。
愛車のクロスバイク「RAIL ACTIVE」で横浜市内の自宅を出発し、箱根湯本(往復104km)を目指します。
検証にあたっては、ガーミンウォッチを電池長持ちモード↓にました。
ガーミンウォッチの設定
- バックライト:10%(点灯時間:短い)
- ライフログ:オフ
- Bluetooth:オフ
- 通知:オフ
- スマートフォン:ステータスオフ
- 心拍計:オン
- オートストップ:停止時
- GPS:スマート計測(毎秒ではない)
設定方法は次の章で解説します。
結果は次のとおりでした。
経過時間 / 走行距離 | 電池残量 |
---|---|
1時間 / 17km | 81% |
1時間36分 / 30km | 73% |
2時間15分 / 42km | 66% |
2時間58分 / 52km | 59% |
4時間42分 / 104km | 22% |
走り始めて約1時間、江の島付近で残りは81%。

1時間半、二宮付近。残り73%でした。

安全のために歩道に停めて撮影しています。実際は車道を走行しています。
2時間15分、小田原城の日陰でひと休みです。残り66%。

折り返しとなる箱根湯本駅前でまだ59%残っていました。

この時点で往復100kmは持ちそうだとホッとしました。
ただ、復路の減りが早かった・・・
箱根湯本からの下りもあって2時間弱で走れたのに、37%も消耗してました(往路は約3時間で41%消耗)。
GPSモードでのバッテリーは、時間ではなく距離に大きく影響されるようです。
そして横浜市内の自宅まで104km走ったあとの残量は22%でした。

このペースで行くと、バッテリーはあと15km/1時間程度は持ちそう。
ということで先ほどの結論、
7年目のVivoactive3、
電池は5時間40分、120kmまではもつ!
に至りました。
ちなみに同時計測したGarminのサイクルコンピューター「Edge130Plus」(2021年9月購入:4年目)の電池残量は61%でした(上画像)。
あくまで筆者が所有している個体での検証結果になります。
バッテリーを長持ちさせる設定
GPSモードでGarminバッテリーを長持ちさせるには、設定が必要です。設定方法については取扱説明書にも記載がありますが、こちらでご紹介します。
バッテリーを長持ちさせる設定
- バックライトレベルを低く、点灯時間を短く
- ライフログ、Bluetooth、心拍計をオフにする
- 通知を制限する、またはオフにする
順にご紹介します。
バックライトをオフにする




- 画面を長タッチする
- 「設定」>「システム」>「バックライト」と進む
- 「モード」:オフ(バックライトオフ)にする
- あるいは「点灯時間」を短く、「バックライトレベル」を低くする
ライフログをオフにする



- 画面を長タッチ
- 「設定」>「ライフログ」>「ステータス」と進む
- ON、OFFを切り替える
通知をオフにする




- 画面を長タッチする
- 「設定」>「システム」>「スマートフォン」>「通知」と進む
- アクティビティ実行中:オフにする
光学心拍計をオフにする




- 画面を長タッチする
- 「設定」>「システム」>「バックライト」と進む
- 「モード」:OFF(バックライトオフ)にする
- あるいは「点灯時間」を短く、「バックライトレベル」を低くする
使わない機能はオフにして「節電」しましょう。
ガーミンVivoactive3の取説PDF(該当ページのみ)はこちら↓
https://download.garmin.com/jp/download/manuals/vivoactive3_OM_JA.pdf
バッテリーを劣化させるNG行為とは?
公式HPには、バッテリーを急速に劣化せてしまうNG行為が記載されています。
バッテリーを劣化させるNG行為
Garmin公式HPより
- 極端な温度への曝露放電したまま長期間(2週間以上)放置する
- バッテリーを完全に充電または放電した状態で、長期間(2週間以上)放置する
「極端な温度への曝露放電」というのは、例えば以下のような場合です。
- 真夏の車内!
炎天下の駐車場に停めた車内は50度以上の高温になります。電池が高温にさらされ劣化が進みます。 - サウナ!
最近流行りのサウナでの使用もNGです。サウナは極端に高温多湿な場所であり電池に大きな負担がかかります。 - 暖房器具の前!
ストーブやヒーターなどの暖房器具の近くに放置すると、高温により電池が劣化する可能性があります。 - 真夏のビーチ!
強い直射日光の当たるビーチで放置すると、砂浜の高熱にも晒されて劣化が進む可能性があります。
もしGarminウォッチを長期間使用しない場合は、公式HPにあるように部分的に充電&電源OFFで保管しましょう。

長期間使用しない場合の保管方法
部分的に充電し(約30〜50%)、涼しく乾燥した場所に保管することをお勧めします。
以上のことを守って、Garminウォッチのバッテリー劣化を防ぎましょう。
バッテリーは交換できる?
ここからは劣化してしまったバッテリーの交換についてです。
Garminウォッチのバッテリー交換は、公式HPの修理サービスで行えます。
ですが!!
めちゃ高くて17,722円(税込み、Vivoactive3の場合)もする!
ガーミンの修理サービスはすごく特徴的で、どんな修理でも同一料金なのです(機種によって異なります)。
つまり、ガラス交換して基板交換してといったフル修理も、電池交換だけ!も同一価格!!
明瞭会計でわかりやすいですけど、電池交換だけをお願いしたい場合はちょっと手が出しにくいのが現実です。とはいえ、買い替えるよりは安価ですので、永く使いたい方は3年目辺りでリフレッシュを兼ねての電池交換をおすすめします。
5年目にでも頼めばいいか!なんてのんびりしていると、筆者のVivoactive3のようにいつの間にか「修理サービス終了品」となってしまいますのでご注意ください><;
料金表↓
修理の依頼方法はこちら↓
街の修理店で交換できる?
もし修理サービス終了品となってしまったら、街にある(電池交換してもらえる)時計修理店等でお願いできるのか?
実際に店舗に出向いて確認してきました。
スマートウォッチの電池交換をお願いできるか?店員さんに聞いたところ、
充電式のスマートウォッチ類は対応できません
というご回答でした。
「本体交換」という形でしか対応できないそうです。
「買い替え」という4文字が頭に浮かびます・・・
自分で交換できる?
公式HPには「Garminウォッチの電池はご自身では交換できません」と記載されています↓
デバイスの電池を交換するにはどうしたらいいですか? | Garmin公式HP
しかし、Amazonで検索すると・・・
出てくるんですよね。自力交換キット↓

本体裏を見ると、センサー横に内部にアクセスするためであろう凹みがあります(金属プレート左の穴は気圧センサーです)。

怖くて開けたことはありませんが、、、
はんだ付けとか電気配線が得意な方なら可能なのでしょうが、筆者は不安なのであきらめました。
中古のガーミンってどう?
ガーミンウォッチを7年使った経験からお答えすると中古品はおすすめしません。
その理由は、
- 電池が劣化している
- サポートが終了している
可能性があるからです。
ガーミンユーザーは熱心に運動して使い込んでいる方がほとんどだと思います。すなわち、充電頻度も高いと推察されます。
可能な限り新品か未使用品を購入し、節電設定にして充電回数をなるべく減らすのがベストだと思います。
筆者は特に節電モードを意識していませんでしたが、7年目でもまだまだ現役ですし見た目もキレイです。
初ガーミンでしたけど買ってよかったですよ。
稼働時間の長いGarminウォッチ2つ
ここではロングバッテリーに特化したGarminウォッチを2つご紹介します。登山やUTMFなどのトレランに最適です。
Enduro 3
Enduro 3はソーラー充電機能を備え、GPSモードで最大320時間という驚異的なバッテリー稼働時間を誇るGarminウォッチです。
アメリカ国防総省が定めるMIL 規格[MIL-STD810 G]準拠したタフネス設計で、トレイルランやウルトラランなど、長時間にわたる過酷なレースで活躍する信頼性と機能を備えています。

【2025.3.13:追記】
ガーミン公式のアウトレットページでEnduro2が20%OFFで販売されていますが、電池が最大150時間とEnduro3の半分以下なのでおすすめしません。
fenix 8 Sapphire AMOLED 51mm
Enduroほど長時間でなくてもいいなら、AMOLEDで美しい画面のfenix8がおすすめです。51mmモデルであれば、GPSモードで連続84時間とロングバッテリーです。

まとめ
7年目の筆者のGarminウォッチは、カタログ値の約半分の持続時間であることがわかりました。
ちょっと公式サイトの目安「80%」よりも少ないのは残念。
読者の皆様には、記事でご紹介したバッテリーを温存させる設定方法や保管方法、NG行為などに気をつけて、80%を死守していただきたいと思います。
ちなみに筆者が所有するVivoactive3の後継機種はこちら↓

GPSモードで連続21時間とロングライフになってコスパに優れています。