「引っ越しで自転車を手放したい」「メルカリで売れた」「友人に譲ることになった」。いざその時になると、一番引っかかるのが手続きの不安ではないでしょうか。
やり方を間違えると、譲った相手が防犯登録できなかったり、後から「話が違う」とトラブルになったりすることもあります。
でも、やることはシンプルです。神奈川県で自転車を譲渡するために必要なのは、次の2つだけ。あとは相手への「ひと言の心遣い」があれば十分です。
この記事では、実際にわたしが「サイクルベースあさひ」で手続きを行った実体験を交えながら、神奈川県での自転車譲渡ルールを分かりやすく解説します。
- 神奈川県で自転車を譲渡するときの書類と手続き(県内/県外)
- 譲渡証明書の書き方と、そもそも必要ない場合
- 防犯登録の抹消方法(店頭・郵送)と費用
- サイクルベースあさひで整備を依頼した実体験
まずは書類の手続きから|県内か県外かで変わります
自転車を譲渡する際、最も重要なのが「書類」です。
県内譲渡はこれでOK
県外譲渡に必須
控えがないなら要作成
特に注意が必要なのは、「相手が県内に住んでいるか、県外に住んでいるか」で手続きの流れが変わる点です。
【重要】県外への譲渡は「抹消」が必須!
メルカリで遠方へ発送するなど
譲る側で防犯登録の「抹消(解除)」が必須。防犯登録は登録した都道府県でしか解除できません。
相手も神奈川県内に住んでいる
書類1枚+自転車を渡すだけ。受け取った側で名義変更・新規登録ができます。
ここが最大のポイントです。防犯登録は、登録した都道府県でしか解除できません。神奈川で登録した自転車を県外に送っても、相手の県では抹消できないのです。
県をまたぐ譲渡(メルカリで遠方へ発送する場合など)は、譲渡する側で防犯登録を「抹消(解除)」しておく必要があります。
① 譲渡する側(あなた)の手続き
まず、以下のセットを持って、自転車を購入したお店(または最寄りの自転車店)へ行きます。
- 自転車本体
- 自転車防犯登録甲カード(防犯登録時にもらったもの)
- 身分証明書
お店で「防犯登録変更・抹消届」に記入し、登録を解除してもらいます。 手続きが終わると「防犯登録変更・抹消届(お客様控え)」が渡されます。これを自転車と一緒に次の持ち主に渡してください。
② 譲渡される側(相手)の手続き
受け取った「抹消届(控え)」と「自転車」「身分証明書」を持って、自分の住む地域の防犯登録所(自転車店や警察署)へ行き、新たに防犯登録を行います。
神奈川県内同士での譲渡ならカンタン
譲り渡す相手も神奈川県内に住んでいる場合は、もう少しシンプルです。譲る側が以下のセットを相手に渡すだけでOKです。
1. 次の書類のうちいずれか1つ
2. 自転車本体
これさえあれば、受け取った側で「名義変更」や「新規登録」を行えます。
渡せる書類は3種類ありますが、優先順位があります。
1. 自転車防犯登録甲カード(お客様用)——これがあれば一番早い
2. 防犯登録変更・抹消届(お客様控)——先に抹消手続きをした場合に渡されるもの
3. 譲渡証明書——上の2つが手元にないときに作る
つまり甲カードが残っているなら、譲渡証明書を作る必要はありません。紛失している場合の代替手段、と考えておくと分かりやすいと思います。
譲渡証明書の書き方|様式は自由、公式PDFも使えます
ここが一番よく聞かれるところなので、独立して説明します。
まず知っておきたいのは、譲渡証明書に決まった様式はないということです。神奈川県自転車防犯協会も「書式は問いません」と明記しています。手書きのメモでも、必要な情報が入っていれば通ります(出典:神奈川県自転車防犯協会 よくある質問)。
とはいえ、ゼロから作るのは面倒です。協会が様式のPDFを無料で配布しているので、それを印刷するのが早いです。下のリンクから入手できます。
譲渡証明書の様式(神奈川県自転車防犯協会 公式)
▶ 雛形や様式のダウンロードページ
▶ 自転車譲渡証明書(PDF)を直接開く
同じページから「自転車防犯登録 抹消・変更 申請書」も入手できます。郵送で抹消するときに使う書類です。
書く内容は3つのブロックだけ
| 区分 | 書くこと |
|---|---|
| 譲渡人(譲る人) | 氏名・フリガナ・住所・電話番号・署名 |
| 譲受人(受け取る人) | 氏名・フリガナ・住所・電話番号・署名 |
| 自転車 | メーカー名・車体番号・色・防犯登録番号(警察署名+コード2桁+番号7桁) |
車体番号は自転車のフレームに刻印されています。後輪の付け根やフレーム下側など、機種によって場所が違うので、書く前に現物を確認しておくとスムーズです。
提出先は警察署ではなく「防犯登録所」
作った譲渡証明書をどこに持っていくのか。ここを間違えている説明をよく見かけます。
警察署ではありません。自転車店などの「防犯登録所」です。しかも持っていくのは譲り受けた側。新しく防犯登録をするときに提示します。譲る側は書いて渡すだけで、どこかに提出する必要はありません
防犯登録の抹消手続き|店頭のほかに「郵送」も使えます
県外の人に譲るなら、先に神奈川県の防犯登録を抹消しておく必要があります。この抹消、お店に行かなくても郵送でできます。あまり知られていない気がするので、両方まとめておきます。
| 手続き | 費用 | 窓口 |
|---|---|---|
| 抹消・変更(店頭) | 400円(税込) | 防犯登録所(自転車店) |
| 抹消・変更(郵送) | 手数料なし+往復切手220円 | 神奈川県自転車防犯協会へ郵送 |
| 新規の防犯登録 | 700円(非課税) | 防犯登録所(自転車店) |
郵送で抹消する場合に送るもの
- 自転車防犯登録 抹消・変更 申請書(協会サイトからダウンロード)
- 防犯登録番号(自転車に貼ってある銀色のシールに記載)
- 車体番号(フレームの刻印)
- 登録したときの住所・電話番号
- 身分証明書のコピー1点(運転免許証・健康保険証・パスポートなど)
- 返信用封筒(110円切手を貼り、返信先の住所・氏名を記入)
送る封筒の余白に「抹消希望」と書いておきます。返信先は申請者本人の住所に限られる点に注意してください。
他県で登録した自転車は、神奈川では抹消できません
協会がはっきり明記しています。「神奈川県では、県外で防犯登録された情報の変更や抹消手続きは出来ません」。
つまり他県から引っ越してきて、他県の登録のまま乗っている自転車を譲る場合は、その登録をした都道府県の団体に問い合わせる必要があります。神奈川の自転車店に持ち込んでも手続きできません。
防犯登録についてはこちら▼
→ ネットで買った自転車の防犯登録|ショップのある県で登録されました
譲る前に整備と清掃をしておく
書類の準備と同じくらい大切なのが、自転車のコンディションです。 「知り合いに譲った直後にブレーキが壊れた」なんてことになれば、大事な人間関係まで壊れてしまう可能性も・・・。
プロに任せるのが一番安心(実際の費用公開)
わたしは今回、大手自転車チェーンの「サイクルベースあさひ」に整備を依頼しました。
この時、わたしは右レバー=後ブレーキにセッティングして乗っていました。スポーツバイクではよくあるセッティングですが、一般的なママチャリは右が前ブレーキ。あさひの店員さんから「この自転車は左が前ブレーキであることは必ず甥っ子さん(今回の譲渡先)に伝えてください。」とアドバイスいただきました。
自分の当たり前が、次に乗る人にとっては転倒リスクになる。こういう”自分では気づけない視点”をもらえるのが、プロに見てもらう価値だと思います。
実際にかかった費用は以下の通りです。
【実際にかかった費用】
- 合計:3,000円 (内訳:防犯登録の解除手数料 + 全体点検・整備費用)
3,000円で「プロのお墨付き」と「安心」が買えると思えば、決して高くはありません。特にメルカリ等で売却する場合、「ショップで安全点検済み」と記載できるので売れやすくなります。
拭くだけ簡単クリーニング

お店で安全点検を受けてから、帰宅を兼ねて最後のお別れライドをしたら、最後に「洗車」しましょう。
大切に乗られていた自転車なのか、放置されていた自転車なのか。買う側はよーく見ています。 特にフリマアプリでの売却なら「悪い評価」を避けるために、友人への譲渡なら「快く使ってもらう」ために、見た目をできる限りキレイにしましょう。
わざわざ水洗いしなくても、拭くだけで十分きれいになります。
数百円で買える「フクピカ」などは、拭くだけで汚れが落ち、ワックス効果でピカピカになります。これをしておくだけで、受け取った相手の感動が全く違います。
最後に:相手へ伝えたい3つのこと
最後に、トラブル回避のために相手に伝えておくべきポイントを3つまとめました。 これらを事前に伝えておけば、譲渡後のクレームはほぼ防げます。
乗り出すにあたって「あといくら掛かりそうか?」は、貰う側が一番気にしているポイントです。正直に伝えましょう。
まとめ
- 県内同士なら甲カードを渡すだけ。譲渡証明書は甲カードを紛失したときの代替手段
- 県外へ譲るなら、先に神奈川の防犯登録を抹消する(店頭400円/郵送は手数料なし)
- 譲渡証明書に決まった様式はない。提出先は警察署ではなく防犯登録所
- 他県で登録した自転車は、神奈川では抹消できない
- 不安ならショップで安全点検(約3,000円〜)。状態を正直に伝えるのが一番のトラブル回避
手続きは少し手間に感じるかもしれませんが、これをしっかり行うことで、次のオーナーさんが安心してペダルを漕ぎ出せます。 素敵な自転車ライフのバトンタッチができますように!
出典・参考にした情報
手続き・費用・様式は、以下の情報をもとにしています(最終確認:2026年8月2日)。制度が変わることもあるので、実際に手続きする前に最新情報をご確認ください。
