自転車の交通ルール:安全利用五則とは?
安全に自転車に乗るための、特に重要な交通ルールが安全利用五則と呼ばれるものです。
自転車に乗り始めたお子さん、通勤や通学で自転車に乗る方、この五則だけでも必ず守って安全に走行してください。
自転車安全利用五則とは?
2022年11月に内閣府が「周知徹底すべき」とした、5つの交通ルールです。
- 車道が原則、左側を通行
歩道は例外、歩行者を優先 - 交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
- 夜間はライトを点灯
- 飲酒運転は禁止
- ヘルメットを着用
自転車で事故に合わないための基本的なルールです。ぜひルールを守っていただき、安全・快適な自転車ライフを送っていただきたいと思います。
では順番にご説明します。
内閣府の公式ページはこちら↓
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/bicycle/bicycle_r04.html
(1) 車道が原則、左側を通行
法律上では自転車は「車両」です。
原則として車道を通行しなければなりません。
ただし、次の場合は歩道も走行することが可能です。
- 普通自転車歩道通行可の標識がある歩道、
- 車道が工事中、あるいは路上駐車などで安全に走行できない場合、
- 13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者、
- 身体の不自由な人が自転車を運転しているとき
それ以外は違反となりますのでご注意ください。
ハンドル幅が60cmを超える自転車は、普通自転車ではありませんので上記の1.には該当しません。ご注意ください。
そして歩道を走行する場合は歩行者優先です。歩行者の通行を妨げるような場合は一時停止しなければなりません。
歩道で自転車ベルを鳴らして、歩行者をどけようとする行為は交通違反になります。
ベルを鳴らすのは、左右の見通しのきかない交差点や見通しのきかない曲がり角等であって、道路標識等により指定された場所等を通行しようとするときです。この場合は鳴らさなければいけないと規定されています。
危険を防止するためやむを得ないときを除き、ベルは鳴らしてはいけません。
【規定】道路交通法第17条第1項及び第4項、第18条第1項/第17条の2、第63条の4第2項、第 54 条
【罰則】3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金/2万円以下の罰金又は科料
(2) 交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
信号機のある交差点では、信号機の表示する信号に従わなければなりません。
「歩行者・自転車専用」と表示されている信号機がある場合は、自転車はその信号機に従ってください。
信号機のない交差点で、一時停止すべきことを示す道路標識等がある場合は、一時停止しなければなりません。また、狭い道から広い道に出るときは、徐行しなければなりません。
【規定】道路交通法第7条、第43条、第36条第3項
【罰則】3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金等
(3) 夜間はライトを点灯
夜間やトンネル内では、ライトおよび尾灯(反射器材)を点灯しなければなりません。また、反射材を身につけて、自分の存在を周囲に知らせることも大切です。
【規定】道路交通法第52条第1項、第63条の9第2項、道路交通法施行令第18条第1項第5号
【罰則】5万円以下の罰金
自転車ライトの記事はこちら↓
(4) 飲酒運転は禁止
飲酒運転は、重大な事故につながる危険な行為です。絶対にやめましょう。罰則も厳しくなっています。
【規定】道路交通法第65条
【罰則】3年以下の懲役又は50万円以下の罰金(自転車の酒気帯び運転)
(5) ヘルメットを着用
令和4年4月27日に公布された「道路交通法の一部を改正する法律」(令和4年法律第32号)により、全ての年齢層の自転車利用者に対して、乗車用ヘルメットの着用の努力義務を課すこととされました。
【規定】道路交通法第63条の11
まだ罰則はありませんが、後悔してからでは遅いですので着用されることを強くおすすめします。
ヘルメットについて詳しく↓
スマホしながらの自転車は危険です
自転車安全利用五則にはありませんが、改正道路交通法によって2024年11月1日から罰則の対象となりました。スマホを見ながらの運転は大変危険です。絶対にやめましょう。
【規定】道路交通法第70条、71条
【罰則】1年以下の懲役又は30万円以下の罰金(自転車のスマホながら運転)
まとめ
自転車は私達の生活に欠かせない、便利で身近な乗り物です。自転車安全利用五則を守って、安全・快適な自転車ライフを送りましょう。
こちらから警察庁資料をダウンロードできます↓