MD640レビュー:3年4.5万km乗ってわかったメリットとデメリット

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Minoura MD640

2022年1月に購入した、ミノウラのMD640サイクルトレーナー。

この3年半で約45,000km、Zwiftで走り込みました。 マンション住まいですが、騒音トラブルとは無縁で故障もなし。ただひたすらにペダルを回す時間を楽しめています。

この記事では、自動負荷機能を持たないアナログなMD640を選んだ理由、そしてなぜモチベーションが続いているのか?その理由をデメリットとともにお伝えします。


目次

ミノウラ MD640 とは「静寂」と「安心」を買う道具

MD640を一言で表現するなら、「ダイレクトドライブ化した、超静音・固定ローラー」です。

MINOURA MD640とElite Qubo Fluid
以前使っていたタイヤドライブ式(右)と比較。MD640(左)はタイヤカスが出ず、
家族が寝静まった後でも気兼ねなく走れます。

これまで主流だった「タイヤドライブ式(後輪を付けたまま乗せるタイプ)」は、手軽な反面、タイヤが削れるゴミや、独特の振動音が悩みの種でした。

一方で、最新の「スマートトレーナー」は静かで高機能ですが、高価なうえに、電子基板の故障リスクがつきまといます。

MD640は、その両者の間にある「いいとこ取り」をした、実に地味で堅実な製品です。

  • ダイレクトドライブ方式: 後輪を外してセットするため、驚くほど静か。タイヤも減りません。
  • マグネット負荷(手動): 電源不要。7段階のリモコンで、自分の意志で重さを変えるアナログ仕様。
  • 神楽専用リブベルト: 国産メーカーの意地を感じる、圧倒的な静音設計。

シンプルで構成部品も少ないので、とにかく壊れない。トレーナーとして重要な耐久性は抜群です。


地球1周(4.5万km)走って実感したこと

私が道具に求めるべきは「生活を邪魔しないこと、ストレスがないこと」です。

1. マンションでも使える

Zwiftを部屋で楽しむうえで気にすべきは「騒音」です。うるさいと、せっかく買ったのに

近所迷惑にならないか?

と不安で使えない・・・なんてことになりかねません。

MD640は低騒音のダイレクトドライブ方式に加え、免震加工アジャスター脚を採用して床に伝わる振動を極限まで抑えています。左右の脚の高さ調整が出来るので、もがいてもガタガタ揺れることなく安定しています。

実際、私は集合住宅で3年以上、深夜や早朝にも回していますが、近隣や家族から苦情が来たことは一度もありません。 夜でも「これから漕ぐの?」と嫌な顔をされることなく、趣味の世界に浸れます(※もちろん、下の階へのマナーとしてマット等を使うのは大前提です)。

2. 壊れないという「最強の性能」

ここが、ハイテクなスマートトレーナーとの決定的な違いです。 複雑な電子制御が入ったスマートトレーナーは、汗や振動によって、どうしても基盤の故障リスクがつきまといます。友人の間でも「保証期間が過ぎてすぐ壊れた」という話を聞いたりします。

MD640は、構造がシンプル。 3年で45,000km走りましたが、いまだ現役です。以前使っていたエリートのQubo Fluidが33,000kmで寿命を迎えたことを考えると、さすが日本メーカー品だなと思います。

3. 電源不要が生む「自由」

MD640はコンセントが不要です。バルコニーで風を感じながら、あるいは遠征先のアップで、場所を選ばずにトレーニングできます。 部屋の中を配線が這い回らないので、見た目もスッキリしています。


【MD640のデメリット】妥協が必要なところ

良いことばかり言って、購入後に「話が違う」となっては無責任すぎますので、3年使って感じたデメリットも正直にお伝えします。

1. 「自動負荷」がない!

Zwiftの画面で激坂に差し掛かっても、MD640のペダルは軽いままです。「お、坂だ!」と思ったら、手元のダイヤルを自分で回して負荷を上げたり、ギアを重くしたりする必要があります。

MD640のダイヤル
主導で負荷を変えるMD640のダイヤル

まあ、そのまま走り続けても構わないのですが、、、集団からは千切れます。

私はどうやっているかというと、ついていくために必要最低限だけ重くします。ダイヤル回したり、リア変速で重くしたり、その時々で対応を変えています。まあ、手動で行うか自動でやってもらうか。

自動の方が楽しいのは確かでしょう。走りに集中できますしね。

2. 瞬発力を鍛えるワークアウトは苦手

スマートトレーナーには、自動で指定されたワットになる「ERGモード」という機能がありますが、MD640にはありません。200w10分とかは調整しながら走れるので何とかなるのですが、「600Wで10秒!」といった瞬発系のメニューは、ピンポイントで出力を合わせるのが難しくて、NGブロックになりがち・・・

MD640を使用したZwiftのパワーデータを紹介する画像
出力グラフが少しギザギザなのは、機械任せではなく自分で調整している証・・・

強すぎてしまったり足りなかったり・・・

もしワークアウトを正確にクリアしていきたいなら、ERGモード搭載のスマートトレーナーが必須です。

3. 長時間乗ると感じる「熱ダレ」

抵抗に使われているネオジム磁石は、熱に弱いという弱点があります。そのせいか、長時間乗っていると徐々に軽くなっていくのです。 ダイヤルを一つ回す、ギアを1枚重くする、などして対策しています。


MD640を使い続ける理由

MD640には、お伝えしたようなデメリットがありますが、「Zwiftで強くなる、体力を維持する」という目的においては十分です。

  • レースやグループライドへの参加
  • 世界中のライダーとのチャットや交流
  • 毎日の有酸素運動・ダイエット

いずれもOKです。

スマートトレーナーの半額程度です。浮いたお金でAppleTV、パワーメーターを購入できます。耐久性や信頼性を確保しつつ、出費を抑えてZwiftを楽しみたい方にはおすすめします。

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快適なZwift環境のために、これだけは揃えてください

MD640を導入して、長く快適な自転車ライフを送るために必須のグッズを紹介します。

1. 防振マット

傷や汗から床を守るために、マットは必ず敷きましょう。私が使っているミノウラのマットは終売していますが、CXWXCのマットがサイズ感も近く、コスパ良好でおすすめです。

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2. パワーメーター

MD640には簡易的なセンサーが付属していますが、数値の誤差が大きいです。 自分の体力が向上していることを正確に知ることは、継続のモチベーションになります。Zwiftを100倍楽しむなら、正確な数値が出る「パワーメーター」の導入を強くおすすめします。


まとめ:迷っている時間こそ、もったいない

3年前、私も「スマートトレーナーは高いし、続くかわからない…」と悩んで、このMD640を選びました。

その結果は、45,000kmも走り込み、英語力まで上がり(Zwiftのおかげ)、心肺機能は30代の頃より元気です。

あなたも新しい世界へ、ペダルを踏み出してみませんか?

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