
「運動不足を解消したい」「風を切って走ってストレスを発散したい」 そう思って自転車を始めようとしたとき、誰もがぶつかる壁があります。
「結局、何を買えばいいの? 高いロードバイクじゃないとダメ?」
結論から言います。最初の一台に、高価なカーボン製ロードバイクはおすすめしません。 この記事では、愛車で3年間・6,500kmを走り抜けた筆者が、初心者が「自転車生活」で失敗しないための4つのポイントを正直に解説します。
1. 最初の一台は「アルミ製クロスバイク」が正解な理由
これからスポーツ自転車を始める方の多くが、見た目がかっこいい「ロードバイク」に憧れると思います。しかし、最初の一台には「アルミ製のクロスバイク」を強くおすすめします。
なぜ「ロードバイク」ではダメなのか?
カーボン製のロードバイクは軽量で速いですが、初心者には以下のリスクがあります。
- 衝撃に弱く割れやすい: 転倒や扱いのミスでフレームにクラック(ひび)が入ることがあります。
- 価格が高い: 車体だけで数十万円もし、盗難の心配も尽きません。
- 姿勢が辛い: 前傾姿勢がきつく、慣れていないと腰や首を痛めがちです。
「クロスバイク」をおすすめする根拠
一方で、アルミ製のクロスバイクは「丈夫・安い・汎用性が高い」の三拍子が揃っています。
筆者は「KhodaaBloom(コーダーブルーム) RAIL ACTIVE」というモデルを愛用しています。 実際に3年間で6,500kmを走りましたが、現役バリバリです。

おすすめする具体的な理由:
- 圧倒的なコストパフォーマンス: ベル、スタンド、ライト(約5,000円相当)が最初から付属しており、初期費用を抑えられます。
- 拡張性が高い: エントリーモデルですが、ロードバイクと同じ規格のパーツが使えます。慣れてきたらスピード重視に改造することも可能です(写真のようにカスタマイズして長く愛用できます)。
- 耐久性: アルミフレームは多少ラフに扱っても壊れにくく、街乗りにも最適です。
まずはこの一台で自転車の楽しさを知り、物足りなくなってからロードバイクを検討しても遅くはありません。
※自転車選びについては、こちらの書籍も非常に参考になります。業界の常識に一石を投じた名著です。
2. 自転車の3つの魅力(なぜ続くのか?)
「せっかく買っても、三日坊主になったらどうしよう…」 そんな不安がある方にこそ、自転車はおすすめです。
① 効率的な「健康維持」
自転車は、太ももやお尻といった体の中で最も大きな筋肉を使います。
- 有酸素運動 × 筋トレ: 心肺機能が高まり、カロリー消費効率が良い。
- 膝への負担が少ない: ランニングに比べて着地の衝撃がないため、体重がある方でも安心です。
② 爽快感による「ストレス解消」
自分のペースで風を切るだけで、頭がスッキリします。目的地に到達した時の達成感は、大人の日常ではなかなか味わえないものです。
③ 世界とつながる「仲間づくり」

一人のサイクリングも楽しいですが、仲間がいるとモチベーションは跳ね上がります。
- ショップのイベント: モンベルなどのアウトドアメーカーや購入店が主催する走行会。
- バーチャルサイクリング: オンラインアプリ「Zwift(ズイフト)」を使えば、自宅にいながら世界中のサイクリストと一緒に走れます(※月額費用がかかりますが、雨の日でも運動できるのは大きなメリットです)。
3. 継続させるための「記録」の魔力
自転車をただの「移動手段」で終わらせず、「趣味」として継続させるコツは2つです。
- 具体的な目標を決める
- 「週に3回、30分乗る」
- 「隣町の美味しいパン屋さんまで行く」
- 「100kmのイベントに参加する」
- 記録をつける(超重要)
- アプリ「Strava(ストラバ)」がおすすめです。走行ルート、距離、カロリーが自動で記録され、過去の自分や友人と比較できます。「今月はこれだけ走った!」というログが自信に変わります。
4. 命を守るために気をつけること
最後に、最も重要な「安全」についてです。自転車は軽車両であり、左車線の左側を走るのが原則です。
必ず守るべき3つのルール
- 周囲への配慮: 車やバイクの動きを常に予測する。
- ヘルメット着用: 万が一の転倒時、頭部を守れるかどうかが生死を分けます。
- 交通ルールの遵守: 信号無視や逆走は絶対にNGです。
走行前の「3点チェック」
事故を防ぐため、乗る前には必ず確認してください。
- タイヤ: 空気が入っているか? 溝はあるか?(パンクやスリップの原因になります)
- ブレーキ/ハンドル: ガタつきはないか? 効きは悪くないか?
- ライト: 電池は切れていないか?
義務化が進む「保険」
国土交通省によると、多くの自治体で自転車保険への加入が義務付けられています。被害者になった場合だけでなく、加害者になってしまった場合のリスクに備えましょう。
万が一に備えて必ず加入しておきましょう。そして「防犯登録」も忘れずに!
まとめ:まずは安全で丈夫な一台から
自転車生活を始めるのに、最初から高価な機材や完璧な知識は必要ありません。
まずは、「RAIL ACTIVE」のような丈夫で信頼できるクロスバイクと、ヘルメット、空気入れを用意してください。 そして、天気の良い日に近くのサイクリングロードをのんびり走ってみましょう。それだけで、日常の景色がガラリと変わるはずです。
自分の足でどこまでも走って行かれる楽しさ、風を切って走る爽快感がやみつきになります。安全とマナーを守って、最高の自転車ライフをスタートさせてください!



