自転車でお尻が痛い人へ。「サドル沼」脱出の結論は“買い替え”じゃなかった

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Fizikアリオネサドルの画像

ロングライドやZwiftの最中、お尻の痛みに耐えられずペダルを止めてしまった経験はありませんか?

このサドル合わないな、、、

そして、ネットを検索しては新しいサドルをポチる。

はい、わたしです。

これまで20個以上のサドルを試してきました。 Amazon、メルカリ、海外通販…あらゆるサドルを買っては売ってを繰り返し、ようやく一つの結論に辿り着きました。

それは、「魔法のサドル」なんてどこにもない、ということです。

高級サドルを買う前に、まずはこの記事にある対策を試してください。 一番安上がりになるはずです。


目次

痛みの原因は「モノ」ではなく「セッティング」

まず、私の恥ずかしい「サドル沼」の歴史をご覧ください。

Amazonの購入履歴の画像
当時の必死さが伝わる購入履歴・・・
  • Amazonで7個
  • メルカリ等のフリマで9個
  • Wiggle(海外通販)で3個
  • サイクルショップで1個

合計20個。 これだけ試して分かった真実。それは、 「セッティングが間違っていれば、どんな高級サドルを使っても痛くなる」 ということです。

実際、現在私が愛用している「痛くないサドル」であっても、セッティングを変えれば痛みや痺れが発生します。 つまりはセッティングの問題だったのです。


なぜ合わないのか?「自分の身体」を知る

セッティングの話に入る前に、一つだけお伝えしたいことがあります。 それは、私たちは自分の「身体のクセ(歪み)」を知る必要がある、ということです。

長年の仕事や生活習慣で、私たちの体には「歪み」が生じています。

私は「脊柱側弯症」です

私の場合は、いくら調整しても右足に痺れが出たり、痛みが出たりしていました。 原因を探って行くと「脊柱側弯症」(背骨が曲がっている)に辿り着きました。そのせいで、「骨盤が左下がり」になっているのです。

脊柱側弯症のイメージ画像
脊柱側弯症のイメージ画像

サドルに座っても左腰が下がり、上半身が左に寄ってしまいます。結果、左手に荷重がかかり痛みが出たり、左右のペダリングバランスが崩れたりしていました。

もし、あなたが何をしても痛みが消えない場合、それはサドルのせいではない可能性があります。 一度、整体やフィッティングで客観的に見てもらうことをお勧めします。

私は「左腰を上げる、右を下げる」ように意識して座りつつ、物理的な左右差を埋めるために「クリートスペーサー」で調整しています。 現実を知って受け入れ、ゆがみは道具で補正しています。

ワンポイント: 左右の脚の長さやバランスが違うと感じる方は、こうしたスペーサーで調整するのが有効です。無理に体で合わせようとせず、道具に頼りましょう。


痛みをとる、4つの調整ポイント

身体の歪みを考慮した上で、具体的にどこをどう調整すれば良いのか。 20個のサドルを試してたどり着いた正解は以下の4点です。

  1. サドルの高さ(低めにする、見栄は捨てる)
  2. サドルの角度(少し前下がり、逃げ場を作る)
  3. サドルの前後位置(体重で漕ぐ、重心の最適化)
  4. 骨盤の角度(体幹で乗る)

1. サドルの高さ:「低め」が正解

ロードバイクのサドルは高い方がかっこいい

そんな若い頃の価値観や、颯爽と走り抜ける欧州選手のフォームへの憧れ・・・今すぐ捨てましょう。 高すぎるサドルは、ペダリングのたびに骨盤を無理に左右に揺らすことになり、股ずれや痛みに直結します。

【私の推奨セッティング】

  1. 裸足でサドルにまたがる。
  2. ペダルを一番下(6時)の位置にする。
  3. その状態で「かかと」がペダルに付き、膝が少し曲がるくらいに合わせる。

これは一般論(よく言われる係数など)より「低め」になります。 関節の可動域も狭まっているアラフィフの私には、低めの方が無理がありません。まずは1cm下げてみてください。世界が変わります。

2. サドルの角度:前下がりで「逃げ場」を作る

「サドルは水平であるべき」という固定観念も捨ててください。 特に腰痛持ちの方や、尿道の圧迫感が強い方は、サドルの鼻先(先端)を少し下げる「前下がり」の設定をお勧めします。

私は腰の柔軟性も衰えていますから、この「微妙な角度づけ」によって前傾姿勢をサポートしてもらうイメージです。

ちなみに、シートポストは一本締めではなく、二本締めで無段階に角度を変えられる日東S92などを使うと調整がスムーズです。 新しいサドルよりも高性能なシートポストに投資する方がおすすめ。

おすすめアイテム: 微妙な角度調整ができるシートポストは、一生モノの財産になります。

3. サドルの前後位置:後ろの方が漕ぎやすい

前後位置は、後ろよりの方が漕ぎやすく、シートポストからの突き上げも抑えられます。

自己流で迷走するよりも『自転車の教科書』などを参考に調整すると時間の節約になります。私も何度も読み返し、そのたびに新しい発見がありました。

体重という武器をフル活用して漕ぎたいものです。

4. 骨盤の角度:「点」ではなく「面」で座る

「坐骨が痛い」という方は、骨盤が後傾し(後ろに倒れ)、坐骨の尖った部分(坐骨結節)がサドルに突き刺さっている状態です。

坐骨結節のイラスト画像
坐骨結節
骨盤の前傾と後傾のイラスト
骨盤の前傾と後傾
  • 悪い例: 背中を丸めて猫背になる(腰への負担大・坐骨が刺さる)
  • 良い例: おヘソを前に出すイメージで、股関節から骨盤を前に倒す

こうすることで、坐骨の「点」ではなく、「太ももの付け根〜お尻の筋肉全体」という「面」で体重を支えられるようになり、痛みが分散されます。 最初は腹筋が必要で疲れるかもしれませんが、ここは辛抱です。


Zwift民必見!痛みの正体「股ずれ」を防ぐ皮膚ケア

セッティングが完璧でもZwiftでは痛くなることがあります。 「大量の汗による皮膚のふやけ・摩擦(股ずれ)」です。

皮膚がふやけると少しの摩擦で痛みが出やすくなります。 これを防ぐために、私はタオルとクリームという二つのアプローチで肌を守っています。

① 「タオル4枚使い」でパッドを濡らさない

長時間Zwiftを行うイギリス人ライダーから教わった、泥臭いですが最強の秘策です。

  1. お腹周り(脇腹も)に1枚
  2. 背中(腰)に1枚
  3. お尻の割れ目の上に小さなハンカチを1枚
  4. 首に1枚巻く

合計4枚のタオルをウェアに挟み込み、汗がレーサーパンツのパッドへ流れ落ちるのを物理的にブロックします。 そして、これを1時間ごとに全交換します。 洗濯物が増え、家族には呆れられるかもしれませんが、、、。

② 最強の保護クリーム「Protect J1」を塗る

ワセリンや様々なシャモアクリームを試しましたが、私のファイナルアンサーは「Protect J1」です。

  • 使い方: 股間、坐骨周りなど、サドルと触れる皮膚に直接塗る。
  • 効果: 5分ほどで皮膚に強力な保護膜(バリア)を作り、ふやけと摩擦を鉄壁ガードする。

Zwiftの前、パワーメーターの校正は忘れても「Protect J1」だけは絶対に忘れません。それくらい依存しちゃってます。

まずはこれから: 痛みへの恐怖が消えると、ペダルを回すのがこんなにも楽しくなります。


まとめ:サドルを買うのは「調整」と「ケア」をしてから

お尻の痛みは、自転車を辞めたくなるほど辛い悩みです。 しかし、その原因の多くは機材(サドル)そのものではありません。まずは次の3つを徹底してみてください。

  1. 見栄を張らず、サドルを低く・前下がりに調整する
  2. 骨盤を倒し、体全体で乗るフォームを意識する
  3. Protect J1とタオルで、デリケートな肌を守る

それでもダメだった時に初めて、新しいサドルを検討しても遅くはありません。

痛みがなくなれば、景色を楽しむ余裕が生まれ安全性も高まります。今ここで時間を使ってしっかり調整し、ロングライドを満喫できるようにしましょう。

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