「いいペースで走っていたのに、突然心拍データが消えた…!」
Zwift中の接続トラブルは、トレーナーの負荷が抜けるだけでなく、モチベーションまで削がれてしまいますよね。
私はPolar Verity Senseを2年間愛用しており、基本的には「最強に安定している心拍計」だと信頼しています。しかし、さすがのPolarでも2年間で何回か通信が途切れたことがありました。
この記事では、実際に発生した「通信切れの2つのパターン」とその「具体的な対策」をシェアします。
機器の故障を疑う前に、まずはこの2点を確認してください。しっかり対策をして、ストレスフリーなZwift環境を取り戻しましょう。
結論:Polar Verity Senseが途切れる原因は2つ
これまでの経験上、接続切れの原因は以下の2パターンに分類されます。
- システム全体が不安定な時(Zwift側のサーバー混雑など)
- バンドの装着位置が悪い時(自分の使い方の問題)
それぞれの症状と見分け方を解説します。
パターン1:システムや回線が不安定なとき
これは「心拍計だけでなく、パワーメーターの数値も同時に途切れる」場合です。
症状の特徴
グループライド中などに、画面がカクついたりコマ送り状態になった直後、データが飛ぶことがあります。

上の画像のように、心拍数だけでなくパワー表示も同時に消えています。さらに、周囲のライダーが表示されなくなる現象も併発しました。

実際に発生した記録
私の環境では、以下のタイミングで発生しました。ライドレポートを確認しても、断続的にデータが欠損しているのが分かります。
| 日時 | 場所 | ライド種類 | 状況 |
| 2023.8 | スコットランド | グループライド | コマ送り後に切断 |
| 2024.1 | ワトピア | グループライド | コマ送り後に切断 |
この時、海外の友人も次のように証言していました。
「買い替えたばかりのハイスペックPCでも落ちた」
「周りのライダーがすべて『N.Valid』という名前になり、同じウェアのアバターになった」
これらはZwiftとサーバー間の通信が混雑(輻輳)している典型的なサインです。自分の機材というよりは、ネットワーク全体の問題と言えます。
パターン2:センサーの装着位置が悪いとき
こちらは「パワーメーターは正常なのに、心拍数だけが瞬間的に途切れる」場合です。
症状の特徴
Zwiftの画面左上、パワー数値は出ているのに、心拍数だけが「–」になったり点滅したりします。

原因:上腕二頭筋の「真下」につけている
これが発生した2回とも、共通していたのは「アームバンドの位置」でした。
センサーを上腕二頭筋(力こぶ)の真上や真下に配置していませんか?

筋肉は力を入れると膨らみ、形が変わります。特に上腕二頭筋は変化が大きいため、ハンドルを引いたり力を込めたりした瞬間にセンサーと皮膚の間に隙間ができ、計測不能になることがあります。
対策:筋肉の動きが少ない場所へずらす
解決策はシンプルです。筋肉の盛り上がりの影響を受けにくい位置へずらしましょう。

これだけで、単独のデータロストは劇的に改善します。
根本解決:ネットワーク環境を「Zwift基準」で見直す
装着位置を直しても改善しない、あるいは頻繁に「パターン1(全体切れ)」が起きる場合は、自宅のネットワーク環境を見直す必要があります。
国内速度よりも「海外サーバーとのPing値」が重要
Zwiftが推奨している回線スペックは以下の通りです。
- 回線速度:3Mbps以上
- Ping値:50ms未満
ここで落とし穴なのが「アメリカにあるZwiftサーバーとの通信品質が問われている」という点です。
例えば、私の自宅(マンション1Gbpsタイプ)の測定結果を見てください。
▼ 国内サーバーとの通信(爆速)

国内サイトを見る分には全く問題ありません。
▼ アメリカ西海岸サーバーとの通信(遅延あり)

速度は出ていますが、Ping値(応答速度)が112msもあり、Zwift推奨の「50ms未満」を満たせていません。
Ping値が悪いと、自分の操作が画面に反映されるまでラグが生じ、結果として「画面のカクつき」や「センサー接続のタイムアウト」を引き起こします。
今すぐできる対策:ルーターのファームウェア更新
まずはコストをかけずにできる対策として、Wifiルーターの「ファームウェアアップデート」を行いましょう。

メーカーのサポートページからアップデートするだけで、通信の安定性が向上することがあります。私もこれでWifiの途切れが改善したことがあります。
投資するなら:最新規格のルーターへ買い替え
もし、数年前のルーターを使い続けているなら、ルーターの買い替えもコスパの良い投資になります。
ルーターの処理能力が上がれば、海外サーバーとの通信ロスを最小限に抑えられ、Zwiftだけでなく動画視聴やWeb会議も快適になります。今選ぶなら、最新規格「Wi-Fi 7」対応モデルがおすすめです。10Gbps回線にも対応しており、将来にわたって長く使えます。
▼ Zwiftを快適にするWi-Fi 7 ルーター
圧倒的な処理能力で、複数デバイスを繋いでもZwiftが途切れない安定感を手に入れましょう。
まとめ
Polar Verity Senseは素晴らしい心拍計ですが、環境要因で切れることはあります。
- 全体が切れるなら:Zwift側の混雑か、自宅のネット環境(特にPing値)を疑う。
- 心拍だけ切れるなら:センサーの位置を「力こぶ」からずらす。
まずは装着位置の確認とルーターのアップデートから試してみてください。それでもダメなら、ルーターの買い替えで通信の「足回り」を強化することをおすすめします。
ストレスのない通信環境で、自己ベスト更新を目指しましょう!
